カテゴリー「書籍・雑誌 (☆☆☆☆☆:とても面白い)」の54件の記事

Hacker Japan 最新版 サイバー攻撃セキュリティレポート (白夜ムック)

2012年のムックなのでちょっと古いんだけど、なかなか濃いもので満足できた。
イランの核施設を狙ったStuxnetのお話や北朝鮮のネット事情、Anonymousについてのレポートなどなど。ネットを丹念に漁ればこの本の情報は手に入るんだろうけど、こういう方面の内容をきちんとまとめて一冊にしてくれるところなんて滅多にないので、一冊で分かってしまうこの本は貴重。

残念ながらハッカージャパンは休刊になってしまったけど、こういうムックは今後も出して欲しいなぁ。面白かった。(☆☆☆☆☆)

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西尾泰和: コーディングを支える技術 ~成り立ちから学ぶプログラミング作法 (WEB+DB PRESS plus)

この本は面白かった。
プログラミング言語の歴史を振り返りながら、文法とは何か、if文とかwhile文とかはどうやって実現されているのか、エラー処理の扱い、など様々な事例を語ってくださる。データ構造など計算機科学的な知識も身につく。

どの説明も、深い知識に裏打ちされた記述であることがビシビシと伝わってきて安心感があった。また、本書を一巻して貫いているのが、言語ごとの具体的な事例を紹介しつつも言語に固執した学習など意味ないよ、という態度。読み終わって、一段階高い知識が得られたような気持ちになれた。おすすめ。(☆☆☆☆☆)

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ブルース・ブリン: 入門UNIXシェルプログラミング―シェルの基礎から学ぶUNIXの世界

シェルスクリプトを書くならばこの本は絶対に外せない、と聞いて購入。
434ページで重い本なので、持ち歩くのはちょっと大変。

内容は結構固い感じだが、文章自体は読みやすいのでそんなに身構える必要は無い。内容も基本的なところを一つ一つ、ピシリピシリと押さえていく感じで、読んでいると知識が身についている感がとても強くて飽きずに読み終えることが出来た。
古典的名著のため、ちょっと今となっては記述が古い部分も多少見受けられるが、/bin/sh ってそうそう変わるもんじゃないので今でも十分役に立つ。本格的にシェルスクリプトをやりたい人は必読。(☆☆☆☆☆)

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小学館の図鑑 NEO 野菜と果物

図書館にあったものを何気なく借りてきたんだけど、これはかなり良かった。思わず自宅用に買ってしまったくらい。
タイトル通りに野菜と果物の図鑑なんだけど、ひとつひとつの説明が実に丁寧で、かつ「そうなんだ!?」と驚くことばかり。トマトの底についてるゴミみたいなのが雌しべの残りだったのかー。

掲載写真も美しく、そしてとても分かりやすい。基本は子ども向けなんだけど、大人もじゅうぶん楽しめる一冊でした。おすすめ。(☆☆☆☆☆)

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あきみち, 空閑洋平: インターネットのカタチ―もろさが織り成す粘り強い世界―

わー、これは面白かった。インターネットがどのように成り立っているのか、その仕組みを丁寧に語ってくださる本。
インターネットには全体の管理者はいない。仕様がオープンで、調べようと思えば個人でもいくらでも調べられる。と本の中で語っていることを、実地で示してくださっている。

この手の本は二極化しがちで、えらいおっさんが偉そうに語ってて結局よく分からないか、筆者自身もよく知らないことをムリして語ろうとしてて結果間違いだらけとか、どちらにしろ焦点のボケた変な本になることが多い。
しかしこの本はその辺の曖昧な点が一切無い親切丁寧な説明で、また膨大な参考文献を示しつつとても読みやすい文章になっている。内容も最新のことにきちんと触れており、DNSの話をすればカミンスキーアタックが出てくるこの安心感。

BGPなどプロトコルの話もあれば、海底ケーブルをどうやって修理するか、なんて章もあって面白かった。ネットに関わるエンジニア全てに、文句なしにオススメの一冊。(☆☆☆☆☆)

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Jonathan Rasmusson: アジャイルサムライ-達人開発者への道

前々から読みたいと思っていたら、会社の後輩が持っていたので借りてきた。
アジャイルという単語はもはやBuzz Wordとして使われているが、その本質はやはり素直にagileという言葉通り「機敏な」開発をおこなうという一点に尽きると思う。

荒ぶる四天王:
・時間
・予算
・品質
・スコープ
ここで、「スコープ」というのが敢えて訳されておらずに読者は結構とまどうと思う。和訳すれば「仕様」なのだろうが……ちょっと違うかな。

3つの真実の1つめ、「プロジェクトの開始時点にすべての要求を集めることはできない」は確かにその通りなのだが。そして計画を変更できなければ結局変化に対処できないとか、イテレーションによる開発が妥当とか、柔軟に扱えることができるのはスコープだけとか、その辺は分かるのだが。
しかしやっぱり、これを今の日本の開発スタイルに適用しようとすると「無理だよなぁ……」とどうしても思ってしまう。当初の計画から変えようとした際、計画を変えようとあちこちと調整するコストの方が、そのまま突っ走ってしまうコストよりも高いのがほぼ確実だからだ(エラいひと対応コストとでも呼ぼうか)。

なんか色々思うところあったけど全然まとまってないや。でも面白かった。旧来の開発手法にすっかり疲れちゃった人におすすめの一冊。(☆☆☆☆☆)

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埴沙萠: たねのゆくえ (科学のアルバム)

コスモスのたね、タンポポのたね、身の回りの植物の種を大きな写真で解説してくれる。
どの写真も美しく、そして貴重な作品だ。特にカタバミの種が飛び出す瞬間のはすごいなぁ。どうやって撮ったんだろう。良い本でした(☆☆☆☆☆)

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板倉聖宣: 磁石と電気の発明発見物語―らしん盤からテレビジョンまで (発明発見物語全集)

エジソンやファラデー、フランクリンなど歴史上の電気・磁気関連の発明発見をした人物を一人ずつ取り上げ、その発見のいきさつや当時の様子を調べていく本。
板倉先生の作品はどれも面白いが、この本もとても読みやすくそれでいて今になってはじめて知ったことも多かった(グラハム・ベルが、ろうあ学校の教師だったとか知らなかったなー)
理科好きな中学生には読ませてあげたい一冊だ。おすすめ。(☆☆☆☆☆)

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石井龍一: 役に立つ植物の話―栽培植物学入門 (岩波ジュニア新書)

コムギ、イネ、トウモロコシ、ジャガイモなどなど、スーパーなどでよく見られる野菜類について語ってくださる一冊。
内容はそれなりに高度で、しかしとても分かりやすい。どうもこの手の本はすぐに遺伝子だDNAだとなりやすいのだけど、これは種子の作りや育て方などもしっかり書かれており、大変参考になった。
ちょうど最近、農作物の作りなどに興味を持っていたこともあり満足の一冊。(☆☆☆☆☆)

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椎名誠: わしらは怪しい探険隊 (角川文庫)

なつかしいなぁ。これは中学生の頃に読んだのだけど、図書館でふと見かけて当時を思い出してしまい、借りてきて再読。
内容はもっと盛りだくさんだった記憶があったけど、神島への旅行記とその周辺、という作りなのか。台風で島に閉じこめられて会社に言い訳(?)の電話をする、というあの話は別の巻だったっけ。

今読むと結構アラも目立つけど、しかしシーナさんの若いパワーが感じられてとても面白い。私ももう少し若いうちにバカなことをすれば良かったなぁ。懐かしくパワフルな一冊。(☆☆☆☆☆)

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