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2013年3月

クリックとワトソン―生命の宇宙への船出

DNAの2重らせん構造を提唱したワトソンとクリック、その2人の伝記。
ちょっと記述が淡々としすぎな感はあるけど、当時最先端のX線回折像を使ってDNAの謎に迫ったこと、二人の性格、などはじめて知ったことが多かった。読みやすい一冊でした。(☆☆☆☆)

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河合雅雄: ふしぎの博物誌―動物・植物・地学の32話 (中公新書)

20人ほどの著者らが、自分の専門分野についてあれこれと語ってくださる。生物・環境系の話が多いかな。UFO珪藻と題した、ケイソウから縄文時代の営みを調べる話は面白かった。
この本は、「兵庫県立人と自然の博物館」の研究員で分担執筆したものらしい。なんとなく全体が大学の紀要誌っぽい雰囲気なのはそのせいか。(☆☆☆)

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うめ版 新明解国語辞典×梅佳代

梅佳代と、新明解国語辞典のコラボ(?)。項目について写真1点、という作り。
うーん、あまり「コレハ!」とピンと来るものは無かったかな。フツウ。(☆☆☆)

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平山令明: 結晶とはなにか―自然が作る対称性の不思議 (ブルーバックス)

タイトル通り、結晶とはなにか、について語ってくださる。
結晶構造の数学的扱いに半分近くページが割かれており、丁寧なのだがやや退屈。もうちっと、いろんな結晶を見せてくれる読み物的な要素を期待していたのだが……。

固体物理学の入門書的な位置づけかな。大学生で、キッテルの「固体物理学入門」よりもうちっと砕いた本を、という方におすすめ。(☆☆☆)

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椎名誠: わしらは怪しい探険隊 (角川文庫)

なつかしいなぁ。これは中学生の頃に読んだのだけど、図書館でふと見かけて当時を思い出してしまい、借りてきて再読。
内容はもっと盛りだくさんだった記憶があったけど、神島への旅行記とその周辺、という作りなのか。台風で島に閉じこめられて会社に言い訳(?)の電話をする、というあの話は別の巻だったっけ。

今読むと結構アラも目立つけど、しかしシーナさんの若いパワーが感じられてとても面白い。私ももう少し若いうちにバカなことをすれば良かったなぁ。懐かしくパワフルな一冊。(☆☆☆☆☆)

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田中敬一: ぶらりミクロ散歩――電子顕微鏡で覗く世界 (岩波新書)

ウナギの仔魚(レプトケファルス)など専門的なものから、紫蘇の花、納豆など身近なものまで、手当たり次第に電子顕微鏡で覗いてみました。という本。
一つ一つのおはなしが科学エッセイのようで興味深く、写真もどれも美しい。パラリパラリと読めて素敵な一冊。(☆☆☆☆☆)

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椎名誠: アメンボ号の冒険 (講談社文庫)

いかだで川下り、堤防のトロッコ遊び、秘密基地での幻灯会。
小中学生くらい向けの小説かな。でも大人が読んでもこういう冒険記は楽しめる。シーナさんが子どもの頃の思い出をつづったもののようだ。いいおっさんにオススメ。(☆☆☆☆)

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パリよ、こんにちは

パリをテーマにした短編小説集……のハズだが、収録されている椎名誠さんの「パリの裸の王様」だけはノンフィクションで、この中では異色だけど面白い。三越の岡田社長がパリに出店するのを取材する顛末記。
他の作品は、いかにもフランスかぶれのおしゃれ小説って感じでイマイチだったかな。でもつまらなくは無かった。(☆☆☆☆)

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綿矢りさ: 蹴りたい背中

図書館で借りてきた。高校1年生、クラスに溶け込めない二人。作中に出てくる無印とそのカフェの話は、有楽町のあそこか。
うーん、おっさんとなってしまったこの年でこういうのは、ちとムリだなぁ。普通でした(☆☆☆)

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フィリップ・ボール: かたち: 自然が創り出す美しいパターン

自然が織りなすさまざまな形、美しいパターンについて。蜂の巣の六角形、BZ反応、チューリングの縞模様、葉の付き方とフィボナッチ数列、などなど。
色々なパターンが例示されていて、知らないことも多かったので楽しめたけど、なかなか硬派で固めの本で気軽にパラパラめくるにはちょっと荷が重い(数式などは一切出てこないけど)。続きのシリーズものとして、「流れ: 自然が創り出す美しいパターン」「枝分かれ: 自然が創り出す美しいパターン」もあるそうです。(☆☆☆☆)

目次:
1 ものの形 パターンと形態
2 ハチの巣の教訓 泡で築く
3 波を起こす 試験管の中の縞模様
4 体に書かれたもの 隠れる、警告する、擬態する
5 野生のリズム 結晶化する「群れ」
6 庭の草花はどう育つか ヒナギクの数学
7 胚を展開する ボディー・プランの形成

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ミヒャエル・エンデ: 遺産相続ゲーム―地獄の喜劇 (同時代ライブラリー)

エンデの喜劇(?)。同タイトルの、ボードゲームがありましたね。
10人の遺産相続人が呼び寄せられる、しかし彼ら彼女らは、遺産を残した本人とは全く面識が無い。10人には断片的な遺言状が渡され、それがお互いの疑心暗鬼から破滅へと導かれていく……。

なかなか面白いお話だった。素直に楽しめた一冊。深い意味があるかもしれんけど。(☆☆☆☆)

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生物の小事典 (岩波ジュニア新書)

タイトル通り、生物学に関する一冊。内容的には、高校から大学一般教養くらいかな。
事典として使うには少々項目が少なくて物足りない感があるけど、項目ごとにパラリパラリと単純に読み物として読めばボリュームもあって満足。寝る前にめくる本としてもいいかな。(☆☆☆☆)

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石川直樹: いま生きているという冒険

冒険家として知られる著者の冒険記。高校生の時のインド一人旅、北極から南極へPOLE TO POLE、チョモランマ、熱気球太平洋横断。
どれもが凄まじい冒険だろうに、それをまるで普通の生活の延長かのごとく綴っていく。この人は本当にスゴい。

特にびっくりしたのが、アフリカに行くには航空券の都合でロシア経由になり、じゃぁということで5000m級の山エルブルースに「ついでに」という感じで登ってみたというくだり。
ど、どうしてそんな高山に簡単にチャレンジして、そして達成できてしまうんだろう……ただただ驚きの冒険記でした。中高生にもおすすめ。(☆☆☆☆)

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