佐野眞一: 日本のゴミ―豊かさの中でモノたちは (ちくま文庫)
タイトル通り、日本のゴミ事情を追った力強いフィクション。
テーマは、自動車・ファッション・OA機器・紙・電池・ビル・水・医療・食・器・核・生き物と実に幅広く、しかもそれが一つ一つ綿密な調査で書かれている。
どれも重いテーマで、現代の大量消費社会を力強く批判する書物だった。(☆☆☆☆)
タイトル通り、日本のゴミ事情を追った力強いフィクション。
テーマは、自動車・ファッション・OA機器・紙・電池・ビル・水・医療・食・器・核・生き物と実に幅広く、しかもそれが一つ一つ綿密な調査で書かれている。
どれも重いテーマで、現代の大量消費社会を力強く批判する書物だった。(☆☆☆☆)
「本の雑誌」に掲載されていたエッセイをまとめたもの。2007-2010年頃のおはなし。
相変わらず精力的にどかどかとあちこちに出かけ、どかどかと思うところを書いてくださる。軽く読めて楽しい一冊。(☆☆☆☆)
アラーキー夫妻の対談写真集(?)。銀座、新宿の街を撮ったものが多いかな。
昔の新宿裏通りの様子などなかなか興味深かったけど、ピンと来る作品は無かったかなー。(☆☆☆)
東京スカイツリーの周辺、その下町の写真集。
どの写真もスカイツリーが入っており、「コレハ……」と唸るものもあれば、正直全然ピンと来ないものもあった。まぁ普通か。(☆☆☆)
今さら気が付いたけど、これは「岳物語」からウン十年、シーナ家の私小説の続きなのだな。
しかし中身は普段のエッセイっぽい感じなので、小説という気は全くしない。
本作で一番衝撃なのは、中学生になった息子が、「岳物語」に自分のことが書かれているのがイヤでイヤで仕方が無かったというくだり。
ある日彼はわたしの部屋に飛び込んできて、その本を床に叩きつけ「こんなことを二度と書くな。今すぐ日本中の本屋からこの本を無くしてくれ」と叫んだ。目に涙があった。確かに、あの小説は父親から息子への愛情がしっかりと書かれてはいたものの、中学生の男子にとっては「うざったい」ことこの上ないものだろう。そして、モノカキとして最も書きたいテーマであったろうに、その言葉をきっちりと受け止めて以後一切「岳物語」の続きを書くことは無かったシーナさん。
シベリア横断旅行の写真集+文章。黒い馬が白馬になってしまったなど、他のエッセイで読んだ話も結構多かったけど、静かな雰囲気と添えられたシーナさんの語りが実に良く合っている。
フィルムのパーフォレーションが寒さで切れてしまった写真も載っていて、なかなか素敵な写真集でした。(☆☆☆☆)
南極大陸の横断にそなえ、グリーンランドのシオラパルクという部落からウパナビックまで、犬橇で3000kmを行くお話。
いやー、これは本当に冒険家だなぁ。いささか無謀すぎるのではと思う部分も多々あったけど、この力強さには脱帽。しかし犬橇というのはなかなかシビアな乗り物なんだね。犬好きは犬橇を使ってはいけない、ということがよく分かった。
エスキモーの暮らしや風俗、食べ物(例の有名なキビアとか)が色々出てくるのも面白い。楽しめる一冊でした。マル。(☆☆☆☆)
子供の頃の幻灯機の思い出から映画監督となるまで、シーナさんの映画遍歴を語った一冊。
「ガクの冒険」をどのように撮ったのか、そのいきさつや当時の様子も多く書かれている。現場での行き違いや言い争いのようなものまであっけらかんと、隠すとことなく書かれていてなかなか生々しい、けど面白い本でした。(☆☆☆☆)