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クリス・アンダーソン: フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略

あまりビジネス本とか読みたくないんだけど、あの「WIRED」の編集長が書いたということで興味を持って図書館で借りてきた。
「デジタルのものは、遅かれ早かれ無料になる」。

本の内容はTANSTAAFL・アトムからビット・ゼロの経済学など、フリーとなる経済を丁寧に分かりやすく解説・整理してくださり、今までなんとなくモヤモヤと思っていたことが気持ちの整理ができた感じ。

第8章「非収益化」

グーグルはひとにぎりのコアプロダクトの広告料から大金を稼いでいる。……(中略)……新しいサービスはオタクの妄想のような問いかけから生まれる。「これはクールだろうか?」「みんなはほしがるかな?」「このやり方は僕らのテクノロジーをうまく使えるだろうか?」。彼らは「これは儲かるか?」という平凡な質問から始めたりはしない。

そうなんだよなぁ。一番大事なのは、「みんな欲しがるかな?」ってことなのに、どうすれば儲かるか、から始まる陳腐なプロダクトのなんと多いことよ。

第13章「(ときには)ムダもいい」

これはムダを受け入れるための教訓だ。カーヴァー・ミードはトランジスタをムダにすることを説き、アラン・ケイがそれに応えて視覚的に楽しいGUIをつくり、それによってコンピュータが使いやすいものになった。それと同じで今日の革新者とは、新たに潤沢になったものに着目して、それをどのように浪費すればいいかを考えつく人なのだ。うまく浪費する方法を。

これは「なるほど〜」と思った。確かに、リソースをムダ使いをすることに我々は常に恐怖というか罪悪感を持ってしまうのだが、逆にそこを浪費するプロダクトこそ革新的なものとなる。

ということで、色々とヒントになる良い本でした。クソみたいなビジネス本を読んでるヒマがあったら、ぜひこちらの一冊を。(☆☆☆☆)

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