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2012年6月

ケンタロウ, 柳田理科雄: 空想キッチン! (ナレッジエンタ読本5)

アニメに出てくる様々な食事シーンの対談と、その再現料理の作成。
ラピュタの目玉焼きパン、ハイジのチーズパン、銀河鉄道999のビフテキ、ルパン三世のミートボールスパゲッティなどなど、その道(?)では有名なものばかり。

しかしどの題材もちょっと触れるだけという感じで、あまりにサラリとしすぎかなあ。もっと取り上げる題材を減らして、突っ込んで書いて欲しかった。もっと面白い本になっただろうに、ちょっと残念。(☆☆☆)

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伊坂幸太郎: 死神の精度 (文春文庫)

死神が人間界に舞い降り、7日間で「可」か「見送り」かを判別する……という短編集。オムニバス形式かな。
題材や設定は、「なるほど、これなら何でも書けるよなぁ」と面白く感じたモノの、どれも佳作・習作という感じであまり唸らされるものは無かった。フツーかな。(☆☆☆)

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R.P.ファインマン: 物理法則はいかにして発見されたか

物理学という学問と、その考え方・アプローチについて色々と語ってくださる。
さすがファインマン先生、中身は実に明快で読みやすく、それでいて科学への興味を湧き出させてくれる面白い文章。

内容は、重力・数学と物理学・保存則・対称性・不確定性など、現代物理学のそれぞれの分野を扱っている。ちょっと素粒子物理のあたりはさすがに古書という感じで、その後の発見がカバーされていないけど、それでもとても面白く読める。良い一冊でした。(☆☆☆☆)

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竹宮ゆゆこ: とらドラ!1 (電撃文庫)

面白いと聞いたので図書館で借りてきたのだが……最初の数ページでギブアップして放り出してしまった。なんぼなんでも読みにくすぎた。
うーん、もっと面白いライトノベルは山ほどあると思うのだが。(☆)

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ナショナルジオグラフィック傑作写真ベスト100

NATIONAL GEOGRAPHIC誌からのベスト作品集。どれも素晴らしい写真ばかりで、これは本当に傑作揃い。

・フランス人観光客を浜辺に運ぶタヒチの若者
・パリにて、恋人と少女2人
・トルコの裁判所で、被告人席に立つクルド人の女性
・飢えに苦しむ、アフリカソマリアのバイドア族の女性
・注射器で投入を与えられるナイジェリアの少女
・旧ソ連、左手のない子どもたち
・カザフ人の鷹匠
・ボルネオの密林を飛ぶパラダイストビヘビ
・半分だけ毛を刈られたメリノ種のヒツジ
・沖へと泳ぐウミガメの子ども
・ジブチ共和国にて、ラクダの一群の長い影
・南極横断を終えた、六カ国混成の探検隊
・リンゴを貫通する銃弾

家に置いておきたい本。写真好きな人も、そうでない人も、おすすめの一冊。(☆☆☆☆☆)

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横山茂之: 基礎生化学実験

生化学実験の教科書。
東大理学部のテキストということだが、本当に授業の実習用テキストをそのまま本にしましたってだけ感。しかし必要最小限のものは揃ってるし、価格も比較的安い本なので、なんぞ参考にするには良さそう。(☆☆☆)

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鷹野晃: 夕暮れ東京―Twilight Tokyo

夕暮れの東京写真集。何か物悲しい雰囲気がマル。
江東区の、ビルに夕陽がモザイク状に写っているのが良かった。(☆☆☆☆)

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ナショナル ジオグラフィック傑作写真ベスト100 埋もれた傑作

ナショナルジオグラフィックの雑誌へ、何らかの理由で載せられなかった写真を集めた裏ベスト版(?)。
これはどれも素晴らしい作品ばかりで良い本だった。

・ブラジルのカーニバル
・未婚の若いカップル
・ルーマニアのジプシー
・モスクワにて、水着姿で嬉しそうに陽の光を浴びるおばさん
・アンテナ職人の仕事場
・南アフリカの猟師
・公演前のバレリーナ
・カナダのトロント広場、まるでシュルレアリスムの絵画のよう
・カナダ・バンクーバーのイソギンチャク

図書館で借りて読んだので、家にも置きたくなってしまった。リビングに置いておきたい一冊。(☆☆☆☆☆)

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丹野清志: 図解雑学 カメラのしくみ

図解雑学シリーズの一冊。
フィルム時代の本なので、デジカメはおまけ程度。

んー、まぁこんなもんか、という感じか。フツー。(☆☆☆)

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大越治, 塩田和生: 日食のすべて - 皆既日食と金環日食の観測と撮影

日食の原理から撮影方法まで、詳細に解説してくださる一冊。
内容はとても詳しく、また変に小難しくないので読みやすい。写真撮影についても、心構えから技術的な細かいことまできっちり書かれていて大変参考になる。

特に面白かったのは、今後起きる日食を外務省の渡航情報と合わせて、「ここの街で見るといいかも」「ここは治安が悪いのでおすすめできない」とひとつひとつ検討しているところ。
天文アマチュアによる、天文アマチュア向けの本、という感じ。興味深い一冊でした。(☆☆☆☆)

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水木しげる: のんのんばあとオレ (ちくま文庫)

「オレ」こと主人公・水木しげるの子ども時代の思い出話。
タイトルののんのんばあとは、近所に住んでいた「拝み手」のおばあさんのこと。

のんのんばあを中心とした話というわけではなく、どちらかというとガキ大将との関わりなど当時の子ども風景が強い。戦前の少年というのはこういう感じだったのかー。やはり本質的なところは、今とまったく変わらないなあ。
ただ、友達の死がすごく身近にあったり、のんのんばあの死もとてもあっさりと描かれているのは何か当時の寂しさ・もののあわれ的なものを感じてしまった。作者としては単に幼少時代を語っているだけなんだろうけど、若い(?)世代はそこに色々と深いものを見てしまう。

この、のんのんばあがいなければ水木しげるも妖怪に興味を持たず、そしてゲゲゲの鬼太郎も描かれなかったのかなあ……と思うと、人の縁の不思議さというものが感じられるなぁ。(☆☆☆☆)

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竹内薫, 中川達也: 東京科学散歩(祥伝社新書)

東京の各所スポットを、科学という切り口から散歩する……という、テーマとしては面白そうな一冊。
しかし文章がひどく読みにくく、科学的な解説も全然興味を引かないつまらない議論に終始する。がっかり。
せっかく面白そうな本になりそうな題材だったのにねぇ。典型的な企画倒れだな、これはライターが悪いのか編集が悪いのか。

あまりにつまんなかったので、途中で読むのやめちゃいました。(☆)

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舞城王太郎: スクールアタック・シンドローム (新潮文庫)

表題作の「スクールアタック・シンドローム」に加えて、「我が家のトトロ」「ソマリア、サッチ・ア・スウィートハート」の2作品を収録。

学校へのテロと暴力の影がちらつく「スクールアタック・シンドローム」、猫のレスカとトトロを語る「我が家のトトロ」、そして杣里亜(ソマリア)へのグロテスクな暴力を描く「ソマリア、サッチ・ア・スウィートハート」。
うーん、正直、どれもイマイチだったなあ。特に「ソマリア〜〜」に違和感。なんだか村上龍になろうとしてなりきれなかった、みたいな曖昧な読後感だった。

ちなみに読み終わってから気が付いて愕然としたのだが、「スクールアタック・シンドローム」と「我が家のトトロ」の2つは、以前に読んだ[みんな元気。]からの再録だった。
読んでいる最中にこれに気が付かなかったのが、結構ショック……もう読書記憶が薄れてしまうほど年を取ってしまったのかな……。(☆☆☆)

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R.P. ファインマン: 困ります、ファインマンさん (岩波現代文庫)

ファインマンのエッセイ集のひとつ。
「ご冗談でしょう、ファインマンさん」は自伝的な話が多かったが、こちらはもう少し社会的な話が多い感じ。

私は大学時代はまさに理学部物理学科の物理学徒だったのだが、この本は当時読んでいなくてむしろ良かったかなと思う。
NASAでの調査など「政治的」な話や問題を上手く扱えない組織などの描写は、30歳を過ぎたおっさんの身になったからこそ、深く感じ入る部分が多い。大学生の時に読んでも、あんまりピンと来なかったろうなあ。面白い本だった。(☆☆☆☆☆)

以下、読書メモ的に箇条書きで。

*妻アーリーンとの話。フェルミやボーアに「リッチとプッツィより」というカジュアルなクリスマスカードを送る。ひとがどう思おうとかまわない、という一貫した態度。

*数をかぞえる話。頭の中で「見て」かぞえる、「唱えて」かぞえる、同じ部門のことは同時にできない。

*インド人と黒人の話
どちらも貧しいのにインド人は成功できるのはなぜか?
ファインマン「インド人には何千年も前からずっと続く、宗教や哲学などの伝統がある。いかに生きるべきか、生きることの目的がある。黒人は残念ながら伝統を築く機会がなく、あったとしても国を乗っ取られ奴隷制度の下敷きになり、その文化を破壊されてしまったため」

*三重県の伊勢奥津駅へ滞在したらしい。日本旅館と、近所の神社の奉納式を楽しむ姿が面白い。

*父親の教育。
鳥を見つけるとその名前などはどうでもいい、「何をやっているのか、よく見てみよう」「ああして羽をつっつくのはなぜだろう」
後年、父親から、原子のエネルギー準位の変化により光子(フォトン)が出てくるというが、どこから出てくるのか? と聞かれたという話が印象的。そんなこと考えもしなかったなー

*チャレンジャー号事件の調査
これはなかなか考えさせられる章だった。現場では「Oリングは低温ではマズい」ということは分かっていたのに、それが適切に上に伝わらない。現場の人間はどうすれば良いか分かっているのに、その通りに組織は動かない。
日本でもこういう話はよく話題になるが、アメリカのNASAですらこうなら、もう人間社会の組織というのはどうしてもこうなってしまうもんだろうなぁ……とちょっとがっかりしてしまった。

この中で述べられている、ファインマンのAppendix Fは、現在もNASAのサイトで公開されている。
Appendix F - Personal Observations on Reliability of Shuttle

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荻原浩: オイアウエ漂流記

「神様からひと言」でファンになったけど、この作品はつまらなかった。
冒頭の飛行機ドタバタが長すぎ、しかもうまくこなれてない感が気になってしまい、もう途中で読むのをやめてしまった。

もうちょっと、実力ある人だと思うんだけどなあ。面白おかしいサラリーマン小説を今後も期待しております。(☆☆)

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益田ミリ: OLはえらい (文春文庫PLUS)

いかにも昭和的な会社でOLとして働く主人公、ロバ山さんのお話。

会社生活を綴る4コマ漫画なんだけど、これが実に生々しくリアルで「OLっぽさ」がすごい。上司との接し方、ムカつく副部長、後輩の男の子、帰省した時のお土産……OLって大変だなあ。
母親や弟とのちょっとしたやりとりも、なんでもないのに何か「じん」と来るものがあった。なかなか面白い本でしたー。(☆☆☆☆☆)

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夏目漱石: それから (新潮文庫)

今さらになって読んだ、そして大衝撃。30歳無職が日々を過ごす、高等遊民すなわちニートの物語。
今から100年以上も前に、ニート小説がここまで完璧に成立しているとは……やはり漱石先生は大天才だったんだなぁ。というベタ褒めしかできない。
現代風ライトノベル風にリライトされればかなりヒットすると思うな。誰が書くかが問題だが……。

主人公の代助は、親のカネで働きもしない・大学へ行くでもない・物を書くのでもないというまさにニート。「何故働かない」と問われて、「僕が悪いんじゃない、世の中が悪いんだ」という大演説シーンはまさに必読。こいつ、ダメだ。

しかし物語も後半、こともあろうに親友の妻に手を出して友の信頼を失う。人妻へ秘めた思いを伝えるシーンは、前半のいささかコミカルな雰囲気から一転、漱石先生の筆力がここぞとばかりに発揮され純粋恋愛小説だ。
結果、親からは勘当されて生活に困る。「職業」を探さないといけない、これを思うと不安になり世界が真っ赤に。はっきり書かれてはいないが発狂……。

いやー、からかうわけでなく、これはニートの鏡だよ。三千代を求めて、自宅にストーカーまがいのことをする辺りもポイント高い。本当に素晴らしい小説でした。超おすすめ。(☆☆☆☆☆)


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植田正治: 私の写真作法

この方の、砂丘での写真は大変に印象的で好きな作品だった。
ということで、エッセイ集(?)的なものがあったので借りてきた。

しかし中身は、なんだか若い人へのおっさんの説教集という感じで全然面白くなかった。期待はずれだったなあ。
せっかく好きな写真家だったのに、なんだかがっかりしてしまった。こんなの読まずに、作品だけ見ていれば良かった。(☆☆)

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荻窪圭: デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方

様々なシチュエーションでの撮り方、ちょっとしたコツを教えてくださる本。
内容的にはそんなに深いモノではないので、初心者向けかな。

簡潔な記述で分かりやすいけど、載っている作例が「これはOKでこれはNG……なのか?」と疑問を持つものが多くてあまりピンと来なかった。フツー。(☆☆☆)

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