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エドモンド・ハミルトン : フェッセンデンの宇宙 (奇想コレクション)

SF短編集。最新のものでも1962年の作品なので、古典と言える。
表題作「フェッセンデンの宇宙」はじめ、名作揃いで面白い一冊だった。この奇想コレクションはなかなか良いね。

以下、一口感想。

*フェッセンデンの宇宙
タイトルにもなっている、人工宇宙つくっちゃいました話。クラシック。

*風の子供
トルキスタンの台地で出会った少女と、「風のおかあさん」との物語。
秘境モノだけど冒険談ではなく、全般を流れるどこか淡々とした雰囲気が良い。

*向こうはどんなところだい?
うわあ……これはすごくグサグサと来た。火星探索から帰ってきた作業員のお話。
火星探索と言ってもそんなロマンあるもんじゃない、現場は悲惨なもんさ……というこの感じ、実際に宇宙開拓が進んでいたら、こんなことがリアルに起きていただろうなあと暗澹たる気持ちになる。
若者だとあまりピンと来ないかもしれない。仕事や会社に疲れてしまったおっさんにオススメの一話。

*帰ってきた男
「よみがえり」を経験した男だが、再び棺の中へ……。
まったく救いようが無い話なのだが、どこかから感じるユーモラスな雰囲気が面白い。

*凶運の彗星
ひっそりと侵入してきたエイリアン、彼らのUFO、脳を機械へ移植……などオーソドックスな地球侵略モノと言って良い作品。
うーん、娯楽モノとしては良いかもしれんけど、奥深いものはあまり無かったね。

*追放者
SF作家が語り出す、「俺の想像の世界に入り込んだら……」。
ワンアイディアのショートショートだけど、なるほどぉとちょっと面白かった。

*翼を持つ男
タイトル通り、翼を持って産まれてきた男の物語。結婚のためには翼を切り落としてくれと言われ、彼は一度は翼を切り落とすが再び空へと帰って行く。
「ちょっとした異変」モノとして佳作、という感じかな。

*太陽の炎
水星探索から帰ってきた男が見たモノとは、宇宙意志だった……的な。
うーん、ありがちなお話大きくしすぎ系でちょっとイマイチかな。

*夢見る者の世界
お互いの夢を見続ける、冴えない会社員ヘンリーと砂漠の王子カール・カン。彼らはどちらが夢でどちらが現実なのか?
オチは結構見え見えだけど、なかなか面白かった。これもよくできた佳作という感じか。

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