« 2010年11月 | トップページ | 2011年1月 »

2010年12月

オースン・スコット・カード: 消えた少年たち

前々から読もう読もうと思っていたが、やっと読了。上下で900ページほどと、実に大作。
ハヤカワSF文庫なのだけど、これは中身は全然SFではない。無理矢理ジャンルとして当てはめればホラーミステリなのだろうが、そうでもない。ただただひたむきに、家族の愛と親子の絆を描き続ける小説なのだ。

おそらく子どもを持つ30代くらいの人にはとても心に響く小説だけど、若い人には退屈なだけだろうなぁ。子育て、日々の生活、つまらない会社と気にくわない上司、困った人々との毎日のお付き合い……こういうものに疲労困憊しながらも生き続けるフレッチャー一家。
日本だろうがアメリカだろうが、結局、人間の悩みや苦しみというのは同じところにあるんだなぁ。なんだかいろいろぐったりしてしまったが、しかしとても面白い小説だった。名作と言われるのも納得。(☆☆☆☆☆)

| | コメント (0)

東海林さだお: ショージ君の「料理大好き!」 (新潮文庫)

いつもの丸かじりシリーズ……と思ったらそうではなく、これはショージ君が様々な料理を作るのにチャレンジする体験記。
色んなジャンルに行き当たりばったりでチャレンジする姿が微笑ましく面白い。

レシピも細かく書かれているので、実際に同じものを作ってみることも可能。牛肉のシソ葉いためは美味しそうだなぁ。(☆☆☆☆)

| | コメント (0)

[映画] GO ! GO ! ガジェット

録画しておいたのを見た。昔にアニメでやっていた「ガジェット刑事」を、実写映画にしたもの。
内容はB級っぽくて、苦笑もののシーンも多いけど、正しい勧善懲悪ストーリーという感じでなかなか面白かった。(☆☆☆)

| | コメント (0)

佐々木俊尚: 仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)

遊牧民を意味するノマドになぞらえて、オフィスに縛られない働き方を紹介してくださる本。
頭の固いおっさんなどには読ませたいけど、若い人にとっては当たり前すぎるほど当たり前なことばかりなので読む必要はあまりない。

また、特定アプリの使い方を延々と書いている部分も多く、これは蛇足と思った。しかしオフィスが要らないという主張自体には概ね賛成。(☆☆)

| | コメント (0)

椎名誠: 新宿遊牧民

「哀愁の街に霧が降るのだ」や「銀座のカラス」の系譜の、椎名誠の自伝的小説。会社員をやめた辺りから現在まで、出会った人々を中心にかなり詳しく書かれていてシーナファンにはたまらない。
しかし内ネタ的なものも多く、今まで椎名誠のエッセイ類を読んできた人はとても楽しめるけど、これが初めての一冊という人にはちょっとつらそうだね……。(☆☆☆☆)

| | コメント (0)

アオハル (ヤングジャンプ増刊)

誰かが勧めていたので創刊準備号のこの第0号を買ってみたが、いやー、これは面白かった!
読み切り作品の集合体なので、ごった煮な混沌感がすごい。しかしこのカオスな感じが私的には心地よかった。SFあり、正当ラブコメあり、ダークなホラーあり、と一粒で3度も4度も美味しい。

とりあえず、気になった作品をいくつかメモしておこう。
*金田一蓮十郎「あるみちゃんの学習帳」
メイド妹ロボット萌え風マンガ。金田一先生は相変わらずお元気そうで安心しました。
*室井大資「エアリー」
ちょっぴりドロヘドロっぽい雰囲気の、伝奇風退魔モノ。荒削りな雰囲気がマル
*黒咲練導「reproduction」
ゴシックホラーな館モノ(?)。このダークな感じがたまらん。良作。
*なかせよしみ「なぞかれ」
謎な生物の「彼」がやってきたお話。何やらちょっと古くさい感じの絵とストーリー、だがそれがいい。
*山田穣「昔話のできるまで」
あー、これはいいな。神道や土着宗教をテイストにしたラブコメもの(?)。こういう雰囲気は好き。
*位置原光Z「アナーキー・イン・ザ・JK」
ぐはっ!! これは予想外にやられたっ!! ファミレスで女子高生が話すだけのマンガ、しかしそれをここまで持って行くとは……おそるべし!
*武富智「SUPER HIROINE」
妻に先立たれたおっさんのお話……まさか青春がテーマの雑誌でこんなの出てくるとはなぁ。しかし正しく泣ける良い作品。

次号は来年の初夏発売予定らしい、楽しみ。しかし本当に出るんかな……?(☆☆☆☆☆)

| | コメント (0)

大田垣晴子: 女のシゴト道

様々な仕事をしながら働いてる女性へのインタビュー記事をまとめたもの。
いつものイラストエッセイがほんわかと楽しい。もうちょっと掘り下げて色々描いて欲しいなぁと思ったけど、まぁそのぶんサラリと読めて楽しめる。なかなか面白かった。(☆☆☆☆)

| | コメント (0)

アネッテ・ロビンソン: 絵画の見方・ルーヴル美術館

ルーヴル美術館所蔵の品について時代ごとに取り上げ、その鑑賞のポイントを語ってくださる。
美術史やってる人向けっぽいけど、文章は平易で量も多く無いので、一般人でも普通に面白く読めた。もうちょっとボリュームあっても良かったかな。(☆☆☆)

| | コメント (0)

長沼伸一郎: 物理数学の直観的方法

この本は学部生の頃に流し読みをした記憶があるのだが、最近図書館で見かけたので懐かしくなって借りてきた。

タイトル通り、divやrotなどベクトル場、複素函数と留数定理、解析力学とラグランジアン、などの物理数学について分かりやすい直感的説明をしてくださる。
特に「rotの意味」は今さらながら「なるほど〜」と思った。複素積分も、あんな考え方(画鋲に複素平面を押し込む)があるんだなぁとびっくり。変分法も分かりやすかった。

物理系の学生は、学部3,4年のうちに一度は読んでおいた方がいいと思う。おすすめ。(☆☆☆☆)

| | コメント (0)

伊坂幸太郎: フィッシュストーリー (新潮文庫)

中篇小説を集めた作品集。
動物園での推理ごっこ「動物園のエンジン」、山村での生け贄儀式をモチーフにした「サクリファイス」、一枚のレコードを巡るお話「フィッシュストーリー」、若者と泥棒と野球選手「ポテチ」。

どれも面白く、素敵な作品集であった。しかしドカンと殴られたような衝撃、というのはなかったかな。良くできた佳作でしたという雰囲気かなぁ。面白かったけど今ひとつ。(☆☆☆☆)

| | コメント (0)

中井精也: 中井精也の鉄道スナップ撮影術 ゆる鉄

鉄道写真家として有名な中井氏による、「ゆるい鉄道写真」講座。掲載されているふんわりとした写真はどれも魅力的。
駅の紹介、撮影方法の紹介など実践的だけど小難しくなくさらりと読めて面白い。

プリントの章では紙をコーヒーに浸したり、油絵の盛り上げ剤を利用した「impression photo」の試みなど興味深い。面白い本でした(☆☆☆☆)

| | コメント (0)

小林敬幸: 個人事業者・フリーランスのための小さな会社をつくるメリット・デメリット

会社をつくる手続きについてちょっと興味があったので、図書館で借りてきた。
個人事業をやってきた人が会社を作る際にどうすればいいか……という所がターゲットになっており、「法人なり」した場合のメリット・デメリットが丁寧にまとめられている。

文章は読みやすく、また必要書類なども的確にサンプルと共にまとめられていて分かりやすかった。おすすめ。(☆☆☆☆)

| | コメント (0)

荒木経惟: 東京人生 SINCE1962

荒木経惟の、自選ベスト版写真集という感じ。他の本で見た写真も結構あったけど、やっぱり面白い一冊だった。この人は本当にスゴいなぁ。
特に良かったのは、赤塚不二夫を撮ったポートレート。このカッコ良さには圧倒。(☆☆☆☆)

| | コメント (0)

横見浩彦×牛山隆信: すごい駅! (ナレッジエンタ読本 3)

テツには有名な横見氏・牛山氏が、様々な駅について語ってくださる。
相変わらず横見氏の飛ばしっぷりは面白く、ついさっき「日本で一番海に近いのは海芝浦駅!」と言ったばかりなのに、「大三東駅が一番海に近い」とか言い出すあたりには大笑い。

行ってみたい駅も多く、手元に気軽に置いておきたい一冊。(☆☆☆☆)

| | コメント (0)

星新一: 星新一時代小説集〈地の巻〉 (ポプラ文庫)

以前に読んだ天の巻が面白かったので、続編も借りてきた。星新一の時代小説集。
現代にも通じる日本社会の馬鹿馬鹿しさとやるせなさを描き出す筆力は相変わらずなのだが、今巻は佳作揃いという感じかな。「天の巻」の方が傑作揃いだったと思う。

しかしまぁ、なかなか面白い本だった。会社勤めに疲れた方におすすめ。(☆☆☆☆)

| | コメント (0)

椎名誠: 旅の紙芝居

写真+エッセイ集。世界各地を旅して回ったその時々の、静かな雰囲気の写真+文章がとても良い。全てモノクロ写真で、しみじみと楽しめる一冊。
巻末には、椎名誠の写真本リストが有り。要チェック。(☆☆☆☆)


| | コメント (0)

日丸屋秀和: ヘタリア 2—Axis Powers (2) (BIRZ EXTRA)

惰性で2巻も読むことに。ローマ帝国爺さんはちょっと面白かった、それ以外はフツーか。
まぁ普通に面白かったです。(☆☆☆)

| | コメント (0)

東海林さだお: 微視的(ちまちま)お宝鑑定団

東海林さだおのエッセイ集。台所用品に萌えて船盛り器を買ってみたり、芸者を揚げてみたり、ベルトやズボンについて思考してみたり。
サラリと読めて普通。(☆☆☆)

| | コメント (0)

« 2010年11月 | トップページ | 2011年1月 »