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2010年7月

乙一: 小生物語

Web上で公開していた妄想日記(?)をまとめたもの。

図書館でふと手にとって借りてみたのだけど、これが大ヒット!! ムチャクチャ面白く、あっという間に読んでしまった。
一つ一つの記事が実に不思議で、ゲラゲラ大笑いできて、それでいて完成度が凄まじい。ソファの少年が特に良いかな。なんというか、著者の恐るべき筆力がひしひしじわじわと感じられた。
この人の本は実は一冊も読んだことなかったので、次は小説を読んでみよう。オススメ。(☆☆☆☆☆)

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安友志乃: 写真のはじまり物語―ダゲレオ・アンブロ・ティンタイプ

写真史についての本だけど、そんなに堅苦しくなく読める。装丁もオシャレ。
しかし肝心の本文があまりに誤字脱字が多くて閉口。しかも日本語としておかしい文章も散見され、「なんという下手くそな翻訳だ」と思ってよく見たら翻訳物ではなかったのでビックリしてしまった。微妙な本だなぁ。(☆☆)

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クレマン・シェルー: アンリ・カルティエ=ブレッソン -- 20世紀最大の写真家

コンパクトな本だけれども掲載写真は多く、なかなか面白かった。氏の数少ないカラー写真も何点かあり。
しかし地の文章と写真への説明文が入り組んでいて非常に読みにくい。このレイアウトはもう少しなんとかならなかったのだろうか。(☆☆☆☆)

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28歳からのリアル

30代を迎える人に対する、軽めの人生指南本という感じ。
内容は薄っぺらでどの記述も中途半端。ビジネス書とやらが大好きな人には面白いだろうけど、私にはダメでした。スーツや時計やクルマの話が自慢げに出てくる時点で、昭和バブル臭がぷんぷん。(☆)

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椎名誠: アザラシのひげじまん

赤マントシリーズの一冊。
相変わらずサラリと気軽に読める。しかし、椎名さんは年を取ったなぁと思う記述がちらほら。(☆☆☆)

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村上龍: 悲しき熱帯

村上龍の初期短編集。いかにもその頃の作品っぽい、血と汗の臭いを感じる作品。
しかし一編だけ、スーパーマンの老人を描いた異色作「ハワイアン・ラプソディ」が大変面白かった。これは隠れた傑作だわ〜。(☆☆☆)

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三島瑞穂: 地上最強のアメリカ陸軍特殊部隊

日本人としてグリーンベレー所属した著者の、ベトナム戦争を中心とした思い出話という感じ。

一つ一つのエピソードが細切れかつ中途半端なのでちょっと物足りなさが大きいけど、実戦経験がリアルに語られるのはやはり生々しい。
最近の戦闘の話はあまり出てこないので、知識本的な期待をするとハズレかも。まぁ、なかなか面白かった。(☆☆☆)

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早川義夫: ぼくは本屋のおやじさん (就職しないで生きるには 1)

書店を営む著者の、日々のつらつら話をまとめたもの。
元は有名なロックグループの人だったらしいのだが、全く知らず。

「就職しないで生きるには」というシリーズなことからもう少し思想よりなお話かと思ったのだが、問屋での仕入れなど書店仕事のグチだけがひたすら続いてちょっと期待外れだった。
しかし、本の雑誌社の目黒さんや椎名誠氏の話が急に出てきたのはビックリした。こんなつながりがあったんだ。(☆☆)

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椎名誠: すすれ!麺の甲子園

椎名誠取材班が、各地を練り歩いて麺をひたすら食べる紀行文。
うまいもの紹介本としては写真がほとんど無いので不満だし、単純に読み物としても面白くない。期待はずれでいまいちでした。
途中で読むのをやめて放り出してしまったシーナ本は、これがはじめて。(☆☆)

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柄刀一: UFOの捕まえ方―天才・龍之介がゆく!

青少年向けミステリ、と言えば良いだろうか?
いかにもYAノベルズという雰囲気で、勢いと会話だけで読ませるという感じ。トリックもあまりに無理があるような……途中で飽きてしまって最後まで読めませんでした(☆☆)

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東海林さだお: キャベツの丸かじり (文春文庫)

丸かじりシリーズのひとつ。相変わらず面白い。
「こういうガキには鮭を食わすな。その皮こっちによこせ。」(☆☆☆☆)

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林雄司: おとなの自由研究

デイリーポータルZの記事をまとめた一冊。いやはや、やはり面白いな。
しかもPC画面で見るのと違い、寝転がって読めるから本は楽チンだ。

八丈島の光るキノコは是非見てみたい。脱力ネタから努力のネタまで大変楽しめた、おすすめ。(☆☆☆☆)

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赤瀬川原平: 円盤伝説―あの世まであと一歩

「ガロ」連載の、UFOにまつわる語り部的マンガ作品をまとめたもの……。いやしかし、これを「マンガ」と言っていいのだろうか?

空飛ぶ円盤にまつわる連作短編なのだが、そのどれもが実に不思議な一品。この一冊で、私の中での氏への評価が一気に上がってしまった。面白い、というか不思議、というか……ともかく読み応えがある。なんだかこの不思議な雰囲気を写真に撮りたくなってしまった。
サイコロの入った裸電球、道路中央の郵便ポスト、鎖で繋がれたカレーライスの皿、電球型の三日月…… (☆☆☆☆☆)

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伊坂幸太郎: ラッシュライフ (新潮文庫)

並行して展開していくストーリーが謎を生み、それらが最後にピタリと合わさって一つの物語を紡ぐ……という、まさに正当で教科書的な群像劇。
そのテクニックは確かな腕を感じさせるのだが、肝心の物語はどうも中途半端で、「それで?」という不満が残っただけとなってしまった。骨のあるミステリ部分は死体がバラバラになってくっついた、ただそれだけだしね。

つまらなくはないけど、傑作というにはほど遠いかな。(☆☆☆)

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野田知佑: しあわせな日々―カヌー犬・ガク写真集

氏のエッセイにたびたび出てくるカヌー犬、ガクの写真。
もうちょっと色々な仕草を見てみたかったが、まぁカヌーに乗ってる状態の絵が似たようになるのは仕方が無いか……。

「人間岳」と一緒にいる写真が1枚あったけど、はじめて見たわー。(☆☆☆)

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久門易: デジタル一眼レフで始める101万人の写真ノート (日本カメラMOOK)

ありがちなハウツー本かと思ったけど、このムックはひと味違ってなかなか面白かった。
露出の説明では明らかにハイキーやローキーな写真を見せつつも「女性ポートレートではこっちの方がむしろいいかも」など、通りいっぺんの解説となっていない点がいい。

特にポートレートの着物の記事では明らかに趣味に走りすぎだろ感があるのだが、しかしそこが作者の個性が感じられてなかなか面白かった。入門者も中級者も楽しく読める、おすすめ。(☆☆☆☆)

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立花太郎: しゃぼん玉―その黒い膜の秘密

しゃぼん玉の物理化学的な性質について、語ってくださる本。巻頭の黒膜ができたシャボン玉の写真が美しい。
表面張力、自由エネルギーなど内容は実に高度なのだが、それを丁寧に詳しくしかも平易に語ってくださる。膜がどうやって安定しているのか、黒い膜の分子構造などこの本を読んではじめて知ったことが多々。

ちょっと古い本だけど、しゃぼん玉に興味があって詳しく知りたい人すべてにおすすめ。(☆☆☆☆)

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レイモンド・マンゴー: 就職しないで生きるには

まず最初に言っておくと、この本は、タイトルから想像されるような内容ではない。

これは、働かずにニートで生きていこうというタイプの本でも無ければ、事業を興して経営者となるためのビジネス本でもなく、強いて言えば「ヒッピー生活一代記」という感じ。
そもそも原題も "COSMIC PROFIT - How to make money without doing time" なので、かなりこの邦訳はズレている気が……。

作者レイモンド・マンゴーの半生を綴った体験記なのだが、結構古い本なので描かれている時代は1960-70年代。なので当時のヒッピー文化とカウンターカルチャーの元で、会社に就職するということをせずにコミュニティで暮らし、アメリカ各地を転々とした生活を淡々と描いた本。
そんなわけで、このタイトルに期待して2010年の今の日本で生きるヒントを求めても、ほぼ100%役に立たない。単純に精神論的な本として読むのが妥当であろう。

感想としては、当時のヒッピー文化は前から知りたいと思っていたので内容には興味を惹かれたのだが、文章がひどく読みにくく面白いとはとても言えない代物だった。
翻訳物のこういうスタイルに慣れていない人にはつらいかも。慣れているはずの私ですら途中で投げ出したくなりました。(☆☆)

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東海林さだお: よりぬきマンガ&エッセイ ショージ君の「サラ専」新聞

サラリーマン漫画の大家(?)であるところの氏が、セイジ・ケーザイ・キュージン広告などのお題についてマンガとエッセイで色々語ってくださる。
どれも気軽に読めて楽しく、それでいて「なるほどぉ〜〜」と深いところもありなかなか面白かった。ヤンキースの松井に、野菜食えと心配するくだりが秀逸。(☆☆☆☆)

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茶木則雄: 帰りたくない! 神楽坂下書店員フーテン日記 (知恵の森文庫)

「本の雑誌」に連載されていた、茶木氏のエッセイ。ギャンブル狂いの日常を、明るくユーモラスに描いてくださる。
あまり固いこと考えずサラリと読めて、なかなか楽しかった。(☆☆☆)

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吉田戦車: 殴るぞ 3

なつかしの「伝染るんです。」テイスト満載の4コマ集。
オペ途中先生や犬と飼い主など、相変わらず不思議なキャラが魅力的。特に面白かったのは、不良の「口ゲンカ」かな。

そしてマンガより面白いのが、随所に差し込まれた[PR]。「守って明るい忍び社会 〜掟〜」、「熱くむき出せ! 〜ライバル意識〜」など爆笑ネタが満載。やはり吉田戦車は天才だ。(☆☆☆☆☆)

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