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2009年3月

わかぎゑふ: 大阪人の掟

中島らもに興味があったので、劇団リリパットアーミー繋がりで読んでみた。

ところどころで「ニヤリ」とは出来たものの、オチのない話がダラダラと続く感じで期待していたほど面白くなかった。
一応私も大阪人なので、もうちょっと笑わせて欲しかったなという感想。(☆☆☆)

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西村淳: 面白南極料理人

南極観測隊に同行した海上保安官の方のお話。役割は料理担当なので当たり前なのだが、「食ってばっかだな」というのが第一印象か。
出発前、凍結しても大丈夫な物を探すために、日本中から冷凍食品を探す記述がなかなか面白い。冷凍ジャガイモなんてあったんだ。

私も南極で観測生活をしてみたいなあ。しかしかなり体育会系のノリなので、付いて行けんかもしれない。
とまれ、文章もひたすら軽いノリで、なかなか面白い本だった。(☆☆☆☆)

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佐野三治: たった一人の生還—「たか号」漂流二十七日間の闘い

グアム・ヨットレースで乗っていたヨットが転覆し、たった一人生き残った著者によるノンフィクション漂流物。
いままでいくつか漂流物を読んできたが、この本は特に内容が衝撃的だった。大自然の前では人間は本当に弱い存在であり、我々の日々の仕事や悩みがどれだけちっぽけなことかも痛感。

救命ボートに乗り移る際に備品袋を確保できていたら・P38が発見してくれていたら・イーハブが起動できていたらと、歴史にたらればは無いのだが、それにしても悔しい。
日々をのんべんだらりと生きている人にも、仕事仕事で忙しく生きている人にも、生きるということを考えさせてくれる一冊。お勧め。(☆☆☆☆☆)

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高野潤: アマゾンの森と川を行く (中公新書)

同じ著者の「アマゾン源流生活」を以前に読んだが、こちらの本は生活記ではなくアマゾンの自然について色々と語ってくださるもの。

カラー写真の図版が多く迫力あるのだが、突然現れるカピバラが可愛い。また、防御のために皮にトゲトゲを生やしている木がすごいな。
この本を見ていると、小学生の頃に読んだチボール・セケリの「ジャングルの少年」を思い出してしまった。(☆☆☆☆)

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よしたに: ぼく、オタリーマン。(2) (3)

高田馬場のBOOK OFFで見つけたので読んだ。相変わらず面白い。
しかし出版のきっかけは、やはり編集さんとの知り合いか……やっぱり人脈って大事なんだなぁ。(☆☆☆☆)

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若桜木虔, 筆客商売: 稼ぐ作家になるための裏技Q&A174

「稼ぐ」に重点を置いているので反感を招きそうだけど、微妙な裏事情も書かれていて参考になる点もいくつか。
具体的なダメな書き方なども並べられていたけど、エンタメ系小説のみの話だね。
・「」と言った。の禁止
・神視点の禁止、主人公視点で。視点はコロコロ変えず、せめて章レベルの区切りで。
・一行空きの禁止。時間経過や会話の区切りは、一行空きではなく文章で表現を
・「あ!」「え?」など短いセリフは入れない
・主語を抜かない。読者は忙しい、主語を抜くと一瞬理解が遅れる
・〜ということ、ことそれあれ/こともの、など代名詞類は極力抜く。
・「動いてしまった」は強意なのでここぞという時のみ使い、普通は素直に「動いた」で。
・そして/しかし/それからなどの接続詞は水増しに使わずに抜ける場合は抜く

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齋藤雅男: 新幹線安全神話はこうしてつくられた

開業当時の東海道新幹線の舞台裏を、具体的に事例をあげて色々と解説してくださる。
著者は鉄道の技術屋として長いキャリアを持つ方のようで、現場への視察と聞き込みを行うその徹底的な現場主義でトラブルを解決してきた様子がよく分かる。

現場で手を動かした経験なんて一度もなく、役員会議室で報告書だけ読んでゴチャゴチャ言ってるだけのような、文系経営者じゃこうはいかなかっただろうな。日本ってそんな会社ばっかりだけど。
こういう人達が新幹線を支えていたことに安心した一冊。(☆☆☆☆)

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フラム号漂流記 (加納一郎著作集2)

極地探検記をまとめたもの。以下の3つが収録されている。
F.ナンセン「フラム号漂流記」
R.アムンゼン「アムンゼン探検誌」
S.ベルクマン「千島紀行」

「フラム号漂流記」は、北極海を実験漂流した記録。氷に閉ざされた船で何年も過ごすという生活の中で、アザラシやシロクマを捕らえて生きていくさまが印象的。

「アムンゼン探検誌」は、探検記というより裏話の紹介という感じ。探検計画の際や、帰ってきてから不愉快な思いをしたことなどが赤裸々に語られていて、探検家アムンゼンの人間らしい顔を見ることができる。なかなか面白かった。
また、日本の白瀬南極探検隊の写真も一つ収められており興味深い。

「千島紀行」は1929年頃にクナシリからアライドまで、千島列島を巡ったスウェーデン人の探検記で、これが非常に面白い。3つの中で一番楽しかった。
森林やキツネの生息域など学術的な記述も多いが、クリスマスを祝うためにトドマツを切り倒したりとエピソードも多い。また当時のアレウト人やアイヌの人たちの様子なども書かれており、千島列島への知識が深まった。庶民の暮らしぶりや漁師・猟師がどう狩りをしているかなども詳細に書かれている。ここに収められているのは抜粋らしいので、元の本も読んでみたいなぁ。(☆☆☆☆)


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