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横田増生: アマゾン・ドット・コムの光と影

以前に、k師匠から聞いたので読んでみた。
アマゾンの倉庫でピッキングアルバイトとして働きながらの潜入ルポ、またその周辺業者へのインタビューなど。

書籍流通での取次との関係や昔からの慣習、日通を中心とした物流の知識などが分かりやすくかつ突っ込んで書かれており、なかなか勉強になった。
そういえばこの本で知ったけど、bk1のシステムは富士通だったのか。そりゃ上手く行くわけないね(暴言)。

この著者が懸念していた派遣を中心とした労働環境は、2009年の今、完全に現実となってしまった。その先見性には素直に感服。
しかし、ネット古本屋さんに在庫のことでいちいち電話して文句言うのはどうかと。そりゃ、個人経営の古本屋のネットカタログに、みんながみんないちいち電話してちゃ回るわけないだろー。

能力給とか成果主義といえば、頑張った人がその分報われ、能力次第で収入も増えるような給与体系のようにも聞こえる。しかし、実は働く人間の競争心をあおるだけあおって、結局は支払い給与の総額を引き下げるための都合のいい口実にすぎないことを、すでに日本中が気づいている。
いや、いまだに気がついていない人も山程いると思うけどな……。(☆☆☆)

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