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内田百閒: 阿房列車 - 内田百閒集成〈1〉 ちくま文庫

前々から読んでみたかったが、世田谷中央図書館で見つけて借りてきた。
「なんにも用事がないけれど、汽車に乗つて大阪へ行つて来ようと思ふ」と、用事もなく鉄道に乗りに行く先生の飄々っぷりが実にユーモラス。大変に面白かった。

本書の目次は、以下の通り。
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特別阿房列車―東京・大阪
区間阿房列車―国府津・御殿場線・沼津・由比・興津・静岡
鹿児島阿房列車前章―尾ノ道・呉線・広島・博多
鹿児島阿房列車後章―鹿児島・肥薩線・八代
東北本線阿房列車―福島・盛岡・浅虫
奥羽本線阿房列車前章―青森・秋田
奥羽本線阿房列車後章―横手・横黒線・山形・仙山線・松島
雪中新潟阿房列車―上野・新潟
春光山陽特別阿房列車―東京・京都・博多・八代
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これで全てかと思っていたら、まだ続きがあるらしいので、全部読みたい人は新潮文庫版の方を読んだ方がいいようです。

*鹿児島で途方もない広さの部屋に通される

あなた様はこちらへお休みになりまして、おつれ様はこちらにまだお座敷が御座いますから、こちらでお休みになれます、と番頭が云って、その広間から鉤の手に続いた座敷へ案内した。そこも亦何畳敷だか知らないが、無暗に広い。おつれ様が八十人ぐらい寝られるだろう。

*残ったおにぎりが勿体ない

八つか十這入っていたのだと思う。後に二つ残っている。
「もう咽喉を通らない」
「もう駄目です」
しかし残った二つを窓から捨ててはいけない。そう云う事をすると目がつぶれる。大事にしまって、八代の宿へ持って行く事にした。

*一等車のコムパアトで考える

人に自分がえらいと云う事を示すのに、にやにや笑っていながらそう思わせるのは中中六ずかしいだろう。手近かな方法は怒った顔をするに限る。えらい人がみんなそう思っているか、どうか知らないが、所所の停車駅で乗り込んで来る一等客は、申し合わせたように腹が立って仕様がない顔をしている。

(☆☆☆☆☆)

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