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2008年7月

C・S・ルイス: ライオンと魔女

ナルニア国ものがたりの第一巻。
しかし、29歳にして初めて読んだよ。うーむ、本読みとして失格じゃのぅ。

内容は、J.R.R.トールキンと違ってかなりキリスト教的な色彩が濃い。アスランは「復活」するし、悪役たる魔女はリリスの娘だし、アスランが食料を分け与えるシーンも聖書でパンを引き裂いて与えるシーンを連想させる。
一つ一つのシーンについて、対応を考えてみると面白いかもしれない。

サンタクロースが出てきて皆にプレゼントをくれるくだりは、読んでいて非常に楽しかった。リスやキツネ達がそのプレゼントでパーティーをして、魔女に見つかるシーンも秀逸。
正に、土着信仰とのよき融合だな。なかなか面白かった。(★★★★)

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C.S.ルイス 瀬田 貞二 C.S. Lewis
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荻野 真: 孔雀王

集英社文庫版で読んだ。全11巻。
最初のうちは拝み屋として一話完結の事件解決モノなのだが、途中からどんどんスケールがでかくなってくる。ここまで大風呂敷を広げて大丈夫かしらんと思ったけど、なんとか最後まで上手くまとめてくれている辺りに作者の技量を感じた。

ただ、前半の拝み屋としての話の方が面白かったので、こっちをもっと読みたかったな。(★★★)

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荻野 真
集英社
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アーサー・C. クラーク: 2010年宇宙の旅

名作「2001年宇宙の旅」の続編。
前作も素晴らしかったが、こっちはもっと面白い! 特に木星やエウロパについて、科学知識を元に書かれるその内部の描写はまさに圧巻。

後半のHAL9000との会話など見どころも多く、今まで読んだSFの中でも間違いなくTOP5に入る。みんなも是非読め。(★★★★★)

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城繁幸: 3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代

友人のKAN氏から借りてきた。「日本企業は偉大なる素人集団」「選択肢の無い社会」などのキーワードがなかなか面白い。年功序列の限界や、日本社会の異常なまでの会社への滅私奉公という観点には納得。
若者がもっとワガママになれというのにも激しく同意だ。自らの首に喜んで鎖をかけ、進んで奴隷になろうとする人間がこの国には多すぎるもんな。

ただ、能力主義をあんなに無邪気に信仰しているのには違和感を覚える。職務給にすれば会社は正しく評価してくれると100%信頼しているのが激しく謎だ。年功序列をやめて能力主義にしたところで、その「能力」とやらを評価するのは、結局は(この本でさんざん著者が攻撃している)中高年なんだから。今より余計に悪い事態になるだけだと思うけど。
特に日本の中小企業なんかじゃ、能力主義とか口先だけは甘いことを言っといて、実は一人だけ給料を1.1倍にして他全員は一律1割カット……とかの人件費を圧縮する手段としてしか機能してないし。

最近の若者は会社が言うことなんて全く信用してない、ってことも掘り下げて欲しかったな。
しかしまぁ、タイトルは全然中身とリンクしてないけど、面白い本だった。おすすめ(★★★★)

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トーベ=ヤンソン: ムーミン谷の十一月

ムーミンシリーズの最終巻にして異色作。
何しろ、ムーミン一家が不在の舞台を描いた「ムーミンが出てこない」ムーミン作品だから。

フィリフィヨンカが時々起こす癇癪が楽しかったな。鏡に向かって話すスクルッタも良い。(★★★)

ムーミン谷の十一月 (講談社青い鳥文庫 (21‐8))
トーベ=ヤンソン 鈴木 徹郎 Tove Jansson
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保坂和志: 書きあぐねている人のための小説入門

小説入門というより、著者が小説に関して思うところを書き連ねただけという感じ。
あんまり面白くなかったけど、「回想多すぎ!」にだけは「ほほー」と納得。(★★)

書きあぐねている人のための小説入門
保坂 和志
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新潮日本文学アルバム - 安部公房

安部公房にまつわる写真を元に、生い立ちと作品についての紹介。
色々と面白い写真が多かったけど、氏のファンじゃないとつまらんだろうな。(★★★)

安部公房 (新潮日本文学アルバム)

新潮社
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塚本裕美子, とまとあき: スターシップ・オペレッタ

うーん、つまんなかったな。単なるあらすじという感じ。
見開き丸ごと悪口は面白かったけど、そこだけかなー。(★★)

宇宙豪快ダイザッパー〈2〉スターシップ・オペレッタ (富士見ファンタジア文庫)
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トーベ=ヤンソン: ムーミンパパ海へいく

ムーミン一家が島へと渡り、灯台に住み着くお話。

この巻は、絵の中に入りこんでしまうムーミンママなど、ある意味文学性の高い作品だった。
しかし、ちびのミイが灯油で蟻を虐殺するくだりが後味悪いなあ。(★★★)

ムーミンパパ海へいく (講談社青い鳥文庫 (21‐7))
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ヘレン・モーガン: 世界最高額の切手「ブルー・モーリシャス」を探せ!

POST OFFICE切手として有名な、モーリシャスの1ペニーおよび2ペンス切手のお話。
きちんとした歴史資料により切手を巡る歴史がまとめられており、文章も読みやすくなかなか面白かった。(★★★★)

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わかつきめぐみ: ゆきのはなふる

山の主様シリーズの連作短編集。
前半の短編もなかなか小気味良くて面白いのだが、表題の中編「ゆきのはなふる」がすんばらしい。全部のお話がこのレベルなら、間違いなく星5つだったな。

年を取って大人になった今でも、まだこーゆーお話を読んで感動できる自分にも密かに安心。
っつーわけで皆も読め。(★★★★)

ゆきのはなふる
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わかつき めぐみ
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わかつきめぐみ: 月は東に日は西に

「楽描倶楽部」の日々の活動を描いた短編集。
うーん、ヒネくれた大人となってしまった私には、あまり楽しめかったな。こーゆー題材は、やはり究極超人あ〜るの方がしっくり来てしまう。(★★)

月は東に日は西に
月は東に日は西に
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わかつき めぐみ
白泉社
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トーベ=ヤンソン: ムーミン谷の仲間たち

会社のkowa先輩から借りた一冊。
これは他のムーミンシリーズとは違って、短編集なのでサラリと読める。

透明のニンニの話が一番面白かったなー。他の作品もなかなか良かった。
今まで読んだムーミンの中でも一番面白かったな。(★★★★)

ムーミン谷の仲間たち (講談社青い鳥文庫 (21‐6))
トーベ=ヤンソン 山室 静 Tove Jansson
講談社
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