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グレッグ・イーガン: 宇宙消失

量子力学SF、という感じだろうか。
一言で言えば、「多くの固有状態の中から、自分に都合のいい状態を選択できたらすごくね?」となる。最初から最後までこれなので、あまり語ることもないな……。
最後はみんなL.C.L.になって溶け合っちゃって(違)、人類補完計画が完了したね。あのエピローグは蛇足だと思う。人類補完計画が完了してEND、でいいのに。

人間が宇宙の観測によって多くの可能性を引き裂いてきた……ってのは確かに目ウロコで「おおおっ!!」と思ったけど、それ以外はあんまり面白くなかったなぁ。
もっと壮大で痛快なストーリーかと思ってたんだけど、思いついた一つのアイディア(人間による固有状態の操作)をただ膨らませただけって感じで、ちと不満。

こういうこと言うとまた呆れられそうだが、谷川流が同じテーマで涼宮ハルヒシリーズとして書いた方が、100倍くらい面白くなりそうな気がする。(★★★)


グレッグ・イーガン: 宇宙消失
グレッグ・イーガン: 宇宙消失
創元SF文庫

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