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槌田 劭: 地球をこわさない生き方の本

タイトルからだいたい想像できる通り、大量浪費な現在の社会を「金主主義」と呼び、環境問題について考える啓蒙本。
主張の大筋はとても共感できるし、内容も様々なデータを駆使して社会の矛盾を明らかにするという意味でなかなか良いのだが、色々と先走りすぎていてトンデモ本的な様相を時々見せてしまうのも確かなところ。

そもそもこの主張通りなら、超浪費大国のアメリカ合衆国は悪の帝国で、植民地政策によって帝国主義時代を作り上げたヨーロッパ諸国は諸悪の根源のはずなのだが、何故か、
「欧米は優れているし環境問題もOKだし超イケてるし素晴らしィィ!! それにひきかえ、日本は本当にダメでゴミでクズでどうしようもないィィ!!」
という結論になってしまうのが激しく意味不明。しかもその後、必死こいてアジビラの如き批判を延々と書き連ねるし。こんなに自虐的でネガティブな内容じゃ、読者はついてこないよ。

素直に自説の主張と論理展開をすればいいのに、変に偏った政治思想を一緒に押しつけようとするもんだから、いっぺんに本自体が胡散臭くなるんだな。台無し。

っつーことで、主張自体はいいものの、あんまり子供には読ませたくない本ですな。
鉄オタでクルマ嫌いでコンクリートジャングル大嫌いな私としては、タイトルには共感できたんだけどねぇ。(★★)


槌田 劭: 地球をこわさない生き方の本
槌田 劭: 地球をこわさない生き方の本
岩波ジュニア新書

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