鎌田慧: 自動車絶望工場 ある季節工の日記
1972年9月から、トヨタ自動車の季節工として実際に自ら働いた著者によるルポルタージュ。
季節工としてトヨタの工場にてベルトコンベア作業を行うわけだが、その仕事の苛烈さが生々しく凄まじい。今から30年も前の話ではあるが、本質的には何も変わらないまま、今もトヨタの工場は動いているのだろう
中でも印象的な話があったので、表blogにも書いといた。
→「自動車絶望工場を読んだ」
トヨタ自動車の利益は、優れた技術力やマーケティング力によって得られたわけではない。カンバン方式とベルトコンベアによって、下請け企業や労働者を極限にまで搾り取ることによって得ている利益なのだ。
そしてトヨタの産みだしたカンバン方式は、今や自動車部品だけでなく、人間自身にまで、人材派遣会社の跳梁跋扈によって成立してしまった。恐ろしい社会だ。
っつーわけで久々に、色々と考えさせられる本であった。中学校とかで読ませるべきやね。
新聞やテレビは、どこも自動車会社から大量の広告をもらって食っているから、今のマスコミだけ見ているとクルマ批判が絶対にできないように洗脳されてしまうわけだ(★★★★★)
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