未来世紀ブラジル
※注意:このレビューはネタバレを含みます
色んなところで紹介されていてずっと前から見ようと思っていたのだけど、仕事で大阪に行ったときに日本橋のさうんど・ぱっくでLDを見つけて買ってきた。というわけで、私が見たのはDVDじゃなくてLD版ね
ちなみにLD版のケース裏面は、劇中ほんの1カットしか出てこないシーン(サムが情報剥奪局から脱走しようとして銃撃戦になり、そこで事務員(?)が撃たれてのけぞりながら蜘蛛の巣状に割れるメガネがアップになるシーン)が大写しになっている。これを見ているだけでもかなりコワイ。
さて内容的には、ブラックジョークを交えた近未来悲観的SF……とでも言うべきか。監督があのモンティ・パイソンのテリー・ギリアムということもあり、不謹慎とブラックジョークの境界スレスレをガンガン突いてくる。
未来SFであのタイプライターは無いだろうとツッコミが入るかもしれないが、あれはどう考えてもわざとだろう。あえて電子的な機械を持ち出さずに、タイプライターとレンズ状のスクリーンを持ち出した所にも時代への皮肉がかいま見える
印象深いストーリーではあったものの、やはりラストシーンの衝撃には、しばらく身動きが取れなかった。まぁこういう題材ではありがちな結末ではあるものの、いざそれが眼前に叩き付けられると、やはりショックがデカい。
正統派の解釈ではタトルによる救出劇からがサムの夢なのだろうけど、この映画の最初から最後までが全てサムの夢、という解釈も十分あり得るわけで、それに気が付くとそら恐ろしくなってくる。
非常に優れた面白い映画であることは確かなのだが、とても2度目を見る気にはなれなかった……(★★★★★)
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